飯島流引き角を詳しく学ぶ方に
対振りの秘策 完全版 飯島流引き角戦法
マイナビ出版 ・ 2017年刊
創始者の2冊をまとめた文庫版。対四間飛車を含む引き角の駒組みと攻めを学べます。本の収録範囲は中飛車・向かい飛車などにも広がります。
飯島流引き角は、居飛車側が角道を開けず、8八の角を7九へ引いて左美濃を組む対振り飛車戦法です。角の利きを2筋へ向ける一方、角交換を避けたまま囲いやすい点が特徴です。嬉野流のように左銀を主な攻め駒にする構想とは区別し、対四間飛車の2筋速攻と、向かい飛車へ転換された後の3筋の攻防を学びます。
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飯島流引き角を詳しく学ぶ方に
マイナビ出版 ・ 2017年刊
創始者の2冊をまとめた文庫版。対四間飛車を含む引き角の駒組みと攻めを学べます。本の収録範囲は中飛車・向かい飛車などにも広がります。
飯島流引き角は、居飛車側が角道を開けず、8八の角を7九へ引いて左美濃を組む対振り飛車戦法です。角の利きを2筋へ向ける一方、角交換を避けたまま囲いやすい点が特徴です。嬉野流のように左銀を主な攻め駒にする構想とは区別し、対四間飛車の2筋速攻と、向かい飛車へ転換された後の3筋の攻防を学びます。
先手の飯島流引き角戦法を学びます。後手が四間飛車に振った4手目から、7八銀・7九角・5六歩で角を働かせ、7七歩を残した左美濃へ囲います。後手が向かい飛車へ転換する進行例です。
この手順を盤面で確認する4手目の開始局面からの手順です。盤面では初形に戻して出だしも確認できます。
7八銀で7九を空けます。この銀は攻めに進めず、左美濃の守りに使います。
後手は7二銀と上がり、玉を8二へ運ぶ準備をします。
角を7九へ引きます。次に5六歩を突けば、6八・5七・4六・3五を通って2四へ利く角筋が開きます。
3三角で2四を守ります。ただし、先手の引き角も2四に利くようになるため、角だけで歩交換を防げるとは限りません。
5六歩で角の道を開けました。2四歩・同歩・同角が狙いです。後手は飛車を2二へ回る受けと、居玉への王手を確かめます。
玉を6二へ動かします。2四歩・同歩・同角に2二飛と回ったとき、3三角成が王手にならない配置です。
5七角で2四への利きを保ち、6八と7九を玉が通れるようにします。左銀を7八に残し、先手も美濃に囲うのが飯島流の狙いです。
後手は2二飛で2筋を厚くし、四間飛車から向かい飛車へ転換します。4二が空くので、左銀を4二から5三へ運べます。ここからは互いに囲う進行例です。
6八玉と上がります。7九角を5七へ出したため、この先は7九・8八へ進めます。
7一玉と寄り、次の8二玉を用意します。飛車を2二へ移したので8二は空いています。
7九玉と寄ります。次に角のいた8八へ入り、7八銀で玉の右側を守ります。
8二玉と入ります。7二銀と6一金が玉を支える美濃の形です。
8八玉と入城しました。7七歩を突いていないため、7七歩・7八銀・6九金で守る低い左美濃になります。
後手は5二金左と寄ります。美濃囲いの金を連結し、中央の受けにも備えます。
5八金右で6九金とつなげます。角道を開けず、左銀を7八に置いたまま囲える点を確認しましょう。
後手は5四歩で5三を空けます。飛車が2二にいるので、3一の銀を4二・5三へ運ぶ構想が使えます。
3九の右銀を4八へ出します。守りの7八銀を残し、3七・4六へ右銀を進めて3筋の攻めを準備します。
4二銀と上がります。飛車を2二へ振り直した効果で、4三歩を動かさず銀を5三へ進められます。
3六歩で3七を空けました。3七銀から4六銀と進み、3五歩の仕掛けを狙います。
5三銀と進みました。先手は3七銀・4六銀、後手は4四銀や6四銀が候補です。先手の左美濃が完成しても、攻めが無条件に成功するわけではありません。
この変化の振り返り後手の四間飛車を相手にした出だしから、向かい飛車への転換までを扱いました。飯島流は他の振り飛車にも使われますが、この手順をそのまま当てはめず、相手の飛車と銀の配置を見て仕掛けを選びます。
双方が囲い、後手は向かい飛車・5三銀型に構えています。先手が右銀を4六へ進めて3筋で銀交換する一例です。交換で得た銀を受けに打つところまで進め、後手の反撃も確認します。
この手順を盤面で確認する24手目の開始局面からの手順です。盤面では初形に戻して出だしも確認できます。
右銀を3七へ運びます。2六銀から2筋へ出る構想もありますが、この手順では4六銀から3筋を狙います。
後手の銀が4四へ出て、3五に利きを加えます。先手の銀が4六へ来たら、3五での銀交換と、その後の飛車の働きを比べます。
4六銀と進みました。3五歩・同歩・同銀を狙いますが、この銀が5七角の前に出たため、いまは角の2四への利きが止まっています。
4二角と引きます。3三が空くため、3筋の歩と銀が交換された後に3二飛と回れば、飛車の縦の利きが通ります。6四角から2八の飛車を狙う筋も生まれます。
3五歩とぶつけます。ここでは後手が歩と銀の交換に応じる一例を並べ、交換後の反撃まで確認します。
後手は同歩と取ります。先手は4六銀で取り返せますが、その地点には後手の4四銀も利いています。
3五銀と歩を取りました。5七角の前が空き、次に銀を交換されても角で取り返せます。
後手も同銀と取ります。先手の5七角が4六を通って3五へ利いているので、銀損にはなりません。
同角で銀を取り返しました。互いに銀と歩を持ち駒にした交換です。後手は3二飛で角を狙うことができ、先手だけが攻め続けられる形ではありません。
3二飛で3五角を狙います。3三と3四が空いているため、飛車の利きが角まで通りました。
5七角と戻り、3九へ角を利かせます。これで3九飛成には角で取れますが、後手には6四角から飛車を狙う手が残っています。
6四角と出ました。5五・4六・3七を通る角筋で2八の飛車を狙い、先手に受けを求めます。
持ち銀を4六へ打ち、角筋を遮ります。5七角がこの銀を守っています。攻めに使った銀を交換できても、持ち駒を受けに使う展開があります。
4四歩と突き、次の4五歩で4六銀を追う狙いです。銀交換の後は後手にも角・飛車・歩を使う反撃があり、先手は銀を追われたときの角筋と飛車の逃げ場所を考えます。
後手が6二玉と上がった局面です。先手が囲いを後回しにして2四歩を急ぐと、後手は2二飛から2七歩を使えます。基本の5七角と比較する手順です。
この手順を盤面で確認する10手目の開始局面からの手順です。盤面では初形に戻して出だしも確認できます。
5七角で囲いを進める代わりに、2四歩と仕掛ける比較です。後手玉は6二へ移っているので、居玉の場合と同じ攻めが通るか確かめます。
同歩と取ります。先手は7九角の長い利きを使い、2四へ角を進められます。
2四角と取り返しました。後手には2二飛と回る受けがあり、2筋を交換できたことだけで成功とは判断できません。
2二飛と回ります。後手玉は6二なので、3三角成は王手になりません。先手が角を引けば、2筋の歩打ちも使えます。
5七角と引きました。飛車同士が向かい合いましたが、後手は交換に応じるだけでなく、2七へ歩を打って先手の飛車を追えます。
2七歩打で2八飛を狙います。同飛なら2二飛で取られるので、先手は飛車を横へ動かす必要があります。
3八飛とかわしました。先手が2筋を急いで交換した結果、後手も持ち歩を使って飛車を動かせました。基本の5七角から左美濃へ囲う順との違いです。
2四歩・同歩・同角に後手が2二飛と回った局面です。先手が角を引かず3三角成と取る場合を比べます。6二玉には王手にならず、後手も飛車を取ってから角を取り返せます。
この手順を盤面で確認する14手目の開始局面からの手順です。盤面では初形に戻して出だしも確認できます。
3三角成で後手の角を取ります。ただし、馬の利きは6二玉へ届かないため、後手には飛車を取る余裕があります。
2八飛成で先手の飛車を取りました。王手されていないために選べる手です。先手は3九銀で龍を取り返せます。
同銀で龍を取り返します。先手の馬も3三に残っており、次に後手が桂で取るところまで交換全体を確認します。
同桂で馬を取り、飛車と角の総交換になりました。双方が飛車・角・歩を一枚ずつ持ち、駒の損得はありません。後手玉が6二にいる効果で、一方的な飛車取りにはなりません。
5六歩で引き角の利きが通った局面です。後手が玉を5一に残したまま、2筋の歩交換を2二飛で受ける失敗を並べます。3三角成の王手を利用し、先手が飛車打ちに先着する手順です。
この手順を盤面で確認する9手目の開始局面からの手順です。盤面では初形に戻して出だしも確認できます。
後手が6二玉を保留して5二金左と寄る比較です。玉は5一に残り、3三から4二・5一へ続く角筋に入っています。この違いが2二飛の受けに影響します。
2四歩と仕掛けます。後手玉が5一にいるため、角交換を王手にする狙いがあります。
後手は同歩と取りました。先手は角で取り返し、飛車と角を2筋に利かせます。
同角で取り返します。この局面で2二飛と回るのは失敗で、3三角成の王手を許します。玉を先に6二へ動かした手順と比べましょう。
2二飛と回りましたが、3三角成が王手になります。玉が6二にいる場合と違い、後手は2八飛成で飛車を取ることができません。
3三角成が王手です。4二の飛車が動いたため、馬から5一玉への角筋が通っています。後手は王手に応じなければなりません。
同桂で王手を防ぎます。その間に先手は2二の飛車を取れるので、後手から2八飛成と指す順とは手番が変わります。
2二飛成と飛車を取ります。3一銀に龍を取られても、先手には手に入れた飛車を王手で打つ手があります。
同銀と取り返しました。3一と4一が空き、先手は2一飛と王手で打ち込めます。ここまでの大駒交換だけなら双方の損得はありません。
2一飛打が5一玉への王手です。同時に1一香を狙います。後手が6二へ玉を逃がす進行まで確認します。
6二玉と王手を避けます。この順では先手が飛車打ちに先着しているため、次に香を取って成れます。
1一飛成で香を取り、先手が香得して龍を作りました。居玉での2二飛が、王手を利用した先手の大駒交換と飛車打ちを許した結果です。
6二玉には2二飛で応じる
後手が6二玉と上がった局面です。先手が囲いを後回しにして2四歩を急ぐと、後手は2二飛から2七歩を使えます。基本の5七角と比較する手順です。