基本・△3三角・△8五飛

横歩取りは、飛車先を交換した先手が▲3四飛で横の歩も取る戦型です。後手の△3三角は飛車に当てながら角を活用する手で、先手は飛車の退路と7六歩の守りを考えます。後手飛車を8四へ引く形と、8五に浮いて横利きを使う形を比べ、基本の駒組みから歩交換・角交換後の攻防へ進みます。

△8五飛戦法

20手目学習の開始局面
後手持ち駒
  • 歩2
先手持ち駒手番
  • 歩2
△8五飛戦法△8五飛

ここから、戦い方が分かれる

後手が△8五飛と浮いた局面です。△8四飛型との高さの違いを確認し、先手の飛車の引き方と玉・金の配置を学びます。

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横歩取りの基本を学びたい方へ

羽生の頭脳 5 横歩取り

羽生善治

日本将棋連盟 ・ 2010年刊

横歩を取ったあとの急戦や、飛車・角を使う基本の筋を学ぶ一冊。古典的な定跡の土台を固めたい方に向いています。近年の青野流・勇気流は別の教材で補いましょう。

現代相居飛車ってこういうこと 角換わり・横歩取り編

基本を覚えた後の研究に

現代相居飛車ってこういうこと 角換わり・横歩取り編

斎藤明日斗・岡部怜央

マイナビ出版 ・ 2026年刊

角換わりの一手ずらし・早繰り銀と、横歩取り青野流などを対話形式で解説。基本手順から一歩進み、プロが形を選ぶ理由を学べます。

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先手の青野流で攻めたい方へ

藤森式青野流 絶対退かない横歩取り

藤森哲也

マイナビ出版 ・ 2019年刊

飛車を引かず、桂を使って攻める青野流を掘り下げます。後手の玉の位置や飛車の引き場所ごとに変化を比べ、先手から主導権を取る指し方を研究したい方に。

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勇気流の考え方を考案者から学ぶ

横歩取り勇気流

佐々木勇気

浅川書房 ・ 2020年刊

▲6八玉型の勇気流を、研究や実戦での判断とともに学べます。中段の飛車をどう扱い、後手の構えにどう応じるかを深く知りたい方に向く研究書です。

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後手番の横歩取りを用意したい方へ

横歩取り 後手番の逆襲

上村亘

マイナビ出版 ・ 2021年刊

青野流・勇気流など、先手の有力な作戦を後手側から検討します。先手の攻めを受けたあとの反撃や、横歩取りを避けられた場合の対応を整理したい方に。

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青野流への対策を深めたい方へ

横歩取り新時代 青野流完全撃退マニュアル

飯島栄治

マイナビ出版 ・ 2022年刊

後手番で青野流に向き合うための専門書。先手の速い攻めに対して、玉の位置や角・飛車の使い方をどう選ぶかを学び、対策を具体的な手順で持ちたい方に。

基本・△3三角・△8五飛の解説

横歩取りは、飛車先を交換した先手が▲3四飛で横の歩も取る戦型です。後手の△3三角は飛車に当てながら角を活用する手で、先手は飛車の退路と7六歩の守りを考えます。後手飛車を8四へ引く形と、8五に浮いて横利きを使う形を比べ、基本の駒組みから歩交換・角交換後の攻防へ進みます。

横歩取りの基本

初形から▲3四飛までを並べます。歩を交換して飛車が進み、横の歩を取る流れをつかみましょう。

この手順を盤面で確認する
手順と一手ごとの解説

初形からの手順です。

  1. ▲7六歩 — 角道を開ける

    7七の歩を進め、8八の角が働く道を開けます。横歩取りは、お互いの角道を開けた状態で進みます。

  2. △3四歩 — 後手も角道を開ける

    後手も2二の角道を開けます。この3四の歩が、後で先手の飛車が取る「横歩」です。

  3. ▲2六歩 — 飛車先を伸ばす

    2八の飛車の前の歩を進めます。飛車を使って2筋の歩を交換する準備です。

  4. △8四歩 — 後手も飛車先へ

    後手は8筋から動きます。先手の2筋、後手の8筋が、最初の接点になります。

  5. ▲2五歩 — 歩を交換できる距離へ

    もう一つ歩を伸ばします。次に▲2四歩とぶつければ、飛車先の歩交換ができます。

  6. △8五歩 — 8筋も一歩前へ

    後手も歩を伸ばし、△8六歩の交換を準備します。

  7. ▲7八金 — 角の頭を金で守る

    金を7八へ。8七の地点を守り、飛車先の交換に備えます。

  8. △3二金 — 2三を補強する

    後手は金を3二に上げます。2三を守ることで、先手の飛車が深く入り込むのを防ぎます。

  9. ▲2四歩 — 飛車先の歩をぶつける

    2三の歩にぶつけます。相手に取ってもらい、その歩を飛車で取り返すのが狙いです。

  10. △同歩 — 歩交換に応じる

    後手が2四の歩を取ります。「同」は直前の指し手と同じマス、ここでは2四を指します。

  11. ▲同飛 — 飛車が四段目へ

    飛車で2四の歩を取り返します。手にした歩は、後で必要な場所に打って使えます。

  12. △8六歩 — 後手も歩を交換する

    先手の飛車が出たところで、後手も8筋の歩をぶつけます。

  13. ▲同歩 — 8筋の交換に応じる

    8七の歩で取り返します。8七が空きますが、7八の金がこの地点を守っています。

  14. △同飛 — 両方の飛車が前へ

    後手の飛車が8六へ出ます。先手の飛車が3四の歩を取れる形になりました。開いた角道にも注意しましょう。

  15. ▲3四飛 — これが、横歩取り

    飛車が横へ動いて3四の歩を取ります。先手は一歩得。ここから後手の△3三角や角交換で、戦い方が分かれます。前へ出た飛車は、相手の角や飛車の当たりにも注意が必要です。

    この変化の振り返りここからは後手の角・桂の使い方を見て飛車の位置を決めます。3三角には飛車を引く手や玉を動かす手、角交換には4五角や相横歩取りの急戦があるため、歩得だけを目標に駒組みを続けないようにします。

△3三角・8四飛

後手が3三角・8四飛に構えた局面です。基本の駒組みの後、先手が3六歩を突いて右銀を使う進行を比較します。3六歩は2六飛の横利きを止めるため、横歩の一歩得を保つ手順ではありません。

この手順を盤面で確認する
手順と一手ごとの解説

18手目の開始局面からの手順です。盤面では初形に戻して出だしも確認できます。

  1. ▲2六飛 — 2筋へ戻る

    飛車を2六に置き直します。六段目の横利きもあり、7六の歩を守る働きがあります。

  2. △2二銀 — 銀で2三を支える

    銀を2二に上げ、2三への飛車の侵入を防ぎます。歩を打たずに持ち歩を温存できる形です。

  3. ▲8七歩打 — 歩を打って8筋を閉じる

    持ち歩を8七に打ちます。8筋の守りを補い、後手の飛車の動きを制限します。

  4. △5二玉 — 後手も居玉を避ける

    後手は玉を5二へ。中段の飛車と、中央の玉を組み合わせる形です。

  5. ▲5八玉 — 玉を一つ上げる

    玉を5八に上げます。左右のバランスを保ち、金銀を近くに置いて陣形を整えます。

  6. △5一金 — 金を玉のそばへ

    6一の金を5一に寄せます。この後、6二の銀と組み合わせて玉の近くを守ります。

  7. ▲3八銀 — 銀を引き締める

    右銀を3八に上がります。玉の近くを固めながら、2七への歩打ちにも備えます。

  8. △6二銀 — 駒組みの骨格ができる

    後手は銀を6二に上げます。ここからの仕掛けは、飛車の横利きと桂の活用を見ながら選びます。

  9. ▲3六歩 — 右桂の跳ねる場所を作る

    3七を空ける手ですが、3六歩が2六飛の横利きを遮ります。後手が8筋を交換する機会にもなります。

  10. △8六歩打 — 8筋へ歩を合わせる

    後手は8六歩を打ちます。先手が取った後、8四飛を8六へ進められます。

  11. ▲同歩 — 歩交換に応じる

    先手は8六歩を取りました。後手の飛車が前へ出た後の進め方を見ます。

  12. △同飛 — 飛車先を交換する

    後手は8六歩を取ります。先手は3筋の歩を進め、飛車の横利きをもう一度通します。

  13. ▲3五歩 — 飛車の横利きを通す

    3五歩と進めて3六を空け、2六飛の横利きを通しました。再び飛車で7六歩を守れる形になります。

  14. △8五飛 — 飛車を五段目へ引く

    後手は8五へ引き、今度は3五歩を横から狙います。先手は右銀を使って対応します。

  15. ▲3七銀 — 銀を働かせる

    3七銀と出て、次に4六銀を使える形にします。後手が3五歩を取る進行を確認します。

  16. △3五飛 — 3筋の歩を取る

    後手は3五歩を取りました。最初の横歩取りで先手が得た一歩を、後手が取り返した形です。

  17. ▲4六銀 — 銀で飛車を追う

    4六銀が3五飛へ利きます。飛車を追う一手で銀を前へ使います。

  18. △8五飛 — 飛車を8筋へ戻す

    後手は8五飛へ戻りました。先手は空いた8筋に歩を打って守り直します。

  19. ▲8七歩打 — 歩を打って8筋を守る

    8七歩を打ち、8筋を守りました。双方が飛車先を交換し、先手は4六銀を使える配置へ進んだ局面です。

    この変化の振り返り3六歩から銀を4六へ使えましたが、後手に3五歩を取られて横歩の一歩得は消えています。駒の活用と歩の損得を交換した進行例で、8四飛型の必然手順ではありません。次は右桂の活用と飛車の退路を比べます。

△8五飛戦法

後手が△8五飛と浮いた局面です。△8四飛型との高さの違いを確認し、先手の飛車の引き方と玉・金の配置を学びます。

この手順を盤面で確認する
手順と一手ごとの解説

20手目の開始局面からの手順です。盤面では初形に戻して出だしも確認できます。

  1. ▲2六飛 — 2筋へ戻る

    飛車を2六に置き直します。六段目の横利きもあり、7六の歩を守る働きがあります。

  2. △4一玉 — 玉を4一へ寄せる

    後手は玉を4一に移動します。△6二銀や△5一金と合わせて囲いを整える方針です。

  3. ▲5八玉 — 玉を一つ上げる

    玉を5八に上げます。左右のバランスを保ち、金銀を近くに置いて陣形を整えます。

  4. △6二銀 — 左銀を守備に使う

    後手は銀を6二に上げます。飛車・角・桂を攻めの中心にし、銀は玉の近くに置く構想です。

  5. ▲3八金 — 先手も玉の左右を守る

    右金を3八へ。左の7八金とともに玉の左右を支え、次に▲4八銀などで形を整えます。

  6. △5一金 — 中原囲いの骨格へ

    金を5一へ寄せ、玉の近くに金銀が集まりました。ここから7筋の歩と桂を使い、8五飛の横利きを攻めに結び付けます。

  7. ▲3六歩 — 先手が桂を使う準備

    3七を空け、桂を跳ねられるようにします。後手も左桂を使う準備を進めます。

  8. △7四歩 — 五段目の飛車の特徴

    7四歩を突いても、8五飛の横利きは止まりません。後手は7三桂と7五歩を組み合わせる形を目指します。

  9. ▲3七桂 — 先手が桂を跳ねる

    3七桂で4五と2五を狙います。後手の8五飛の横利きと合わせて、桂を使う場所を考えます。

  10. △7三桂 — 後手も桂を活用する

    7三桂が6五・8五へ利きます。8五飛を桂でも支えた形になりました。

  11. ▲4六歩 — 桂の後ろを歩で支える

    先手は4六歩で4五を支えます。後手が7筋から動く代表例を見ます。

  12. △7五歩 — 7筋へ歩をぶつける

    後手は7五歩で7六歩に働きかけます。先手が取る場合、角交換を挟んで飛車を使います。

  13. ▲同歩 — 歩交換に応じる

    先手は7五歩を取りました。後手はすぐ飛車で取る前に、角を交換します。

  14. △8八角成 — 角交換で形を変える

    後手は8八角を取りました。先手の左銀を動かし、双方が角を持つ形に進みます。

  15. ▲同銀 — 馬を取り返す

    先手は銀で取り返しました。盤上の角道だけでなく、互いの持ち角にも注意が必要です。

  16. △7五飛 — 飛車で歩を取る

    後手は7五歩を取りました。五段目の飛車の横利きを、実際の歩交換に使った局面です。

  17. ▲7六歩打 — 歩で飛車を追う

    先手は得た歩を7六へ打ちます。後手の飛車を動かして、自陣への侵入を防ぎます。

  18. △8五飛 — 飛車を引く

    後手は8五へ戻りました。角交換と7筋の歩交換を経て、互いの持ち駒を使う戦いになります。

  19. ▲2八飛 — 先手も飛車の位置を整える

    先手は2八へ飛車を引きました。8五飛型の駒組みから、7筋の歩交換と角交換を経た局面です。

    この変化の振り返り角を互いに持ったので、次は飛車と玉・金を同時に狙う角打ちを警戒しながら陣形を整えます。後手の7三桂と8五飛、先手の3七桂と2八飛が攻めの軸です。飛車の高さを覚えた後は、どの歩を動かすと横利きが変わるかも見ましょう。