脇システム・藤井矢倉

脇システムは、相矢倉で先手4六角・後手6四角を向かい合わせ、角交換の時機を争う戦法です。藤井矢倉では、飛車先を伸ばしたうえで早囲いを組み合わせます。本教材は7八玉・6八金の片矢倉にする例で、8八玉の金矢倉とは角交換後の隙や玉への王手のかかり方が変わります。

脇システム・角交換から棒銀

27手目学習の開始局面
後手持ち駒手番
  • 持ち駒なし
先手持ち駒
  • 持ち駒なし
脇システム・角交換から棒銀▲4六角

脇システム・角交換から棒銀

脇システムは、先手の4六角と後手の6四角を向かい合わせる相矢倉の戦法です。互いの角が利き合うため、どちらから、いつ角を交換するかで攻め駒の使い方が変わります。ここでは双方が金矢倉へ囲った後に角を交換し、先手が銀を端へ使う進行を学びます。

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一手ごとの理由を知りたい方へ

1手ずつ解説する基本の矢倉

金井恒太

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新版 羽生の頭脳6 最強矢倉・森下システム

森下システムと雀刺しの基本を学ぶ方に

新版 羽生の頭脳6 最強矢倉・森下システム

羽生善治

マイナビ出版 ・ 2026年刊

森下システムと雀刺しの攻防など、矢倉の基本手順を学ぶ一冊。2026年の新版ですが内容は1993年版と同じで、最近の急戦研究とは分けて読む本です。

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後手の急戦に備えたい矢倉党へ

先手矢倉の逆襲

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マイナビ出版 ・ 2021年刊

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相矢倉の基本的な攻め筋を学ぶ

初段に勝つ矢倉戦法

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創元社 ・ 2003年刊

棒銀・スズメ刺し・▲3七銀戦法など、相矢倉の攻め筋を学ぶ基本書。理想的な形からの攻めを理解したい方に向いています。近年の急戦対策は別の本で補いましょう。

脇システム・藤井矢倉の解説

脇システムは、相矢倉で先手4六角・後手6四角を向かい合わせ、角交換の時機を争う戦法です。藤井矢倉では、飛車先を伸ばしたうえで早囲いを組み合わせます。本教材は7八玉・6八金の片矢倉にする例で、8八玉の金矢倉とは角交換後の隙や玉への王手のかかり方が変わります。

脇システム・角交換から棒銀

脇システムは、先手の4六角と後手の6四角を向かい合わせる相矢倉の戦法です。互いの角が利き合うため、どちらから、いつ角を交換するかで攻め駒の使い方が変わります。ここでは双方が金矢倉へ囲った後に角を交換し、先手が銀を端へ使う進行を学びます。

この手順を盤面で確認する
手順と一手ごとの解説

27手目の開始局面からの手順です。盤面では初形に戻して出だしも確認できます。

  1. △4三金右 — 角を交換せず囲いを進める

    後手は4三金とします。角が向き合ったまま、両者が玉を囲う手順です。

  2. ▲7九玉 — 先手は玉を寄せる

    角が4六へ移ったので7九を通れます。交換の前に玉の安全も整えます。

  3. △3一玉 — 後手も玉を寄せる

    後手は3一玉。双方が角交換を保留しています。

  4. ▲8八玉 — 先手の入城

    8八玉で囲いに入ります。攻めの銀は3七に置いたままです。

  5. △2二玉 — 後手の入城

    後手も2二玉。端歩を突き合うと、銀で端を攻める接点ができます。

  6. ▲2六歩 — 銀を使う準備

    飛車先の歩を進めます。銀を2六へ出すため、次に2五まで伸ばします。

  7. △7三銀 — 後手の銀を7三へ

    7三銀なら6四で角を取り返せます。交換を受ける駒も確認しましょう。

  8. ▲2五歩 — 2六を銀のために空ける

    棒銀の準備です。ただし、3七銀を先に動かすと角交換後の受けが変わるので順番を守ります。

  9. △8五歩 — 後手も飛車先を伸ばす

    後手は8筋で反撃を準備します。先手は端歩を合わせます。

  10. ▲1六歩 — 端に接点を作る

    1六歩と進めます。1五歩から銀を端へ出すための準備です。

  11. △1四歩 — 後手が端を受ける

    1四歩型になりました。端の歩交換後、1五へ銀を進める攻めを学びます。

  12. ▲9六歩 — 玉側の端にも余地を作る

    9六歩で玉側の端を整えます。ここでは両者の駒組みを終えてから角交換します。

  13. △9四歩 — 後手も端を進める

    双方の端歩が整いました。先手から角を交換するタイミングです。

  14. ▲6四角 — 先に角を交換する

    6四角と取ります。3七銀を2六へ出す前に交換を済ませる順番です。

  15. △同銀 — 後手の銀が取り返す

    後手は6四銀で応じ、角が双方の持ち駒になります。打ち込みにも注意します。

  16. ▲2六銀 — 銀を2六へ繰り出す

    棒銀の位置へ進めます。1五歩から銀を端へ出す準備が整いました。

  17. △6九角打 — 後手の角の打ち込み

    6九角は4七歩を狙います。先手は端攻めで応じる進行例を並べます。

  18. ▲1五歩 — 端の歩をぶつける

    1五歩で接触します。取られた歩は銀で取り返します。

  19. △同歩 — 後手が端の歩を取る

    1五に歩が来ました。先手の銀を攻めに使える位置です。

  20. ▲同銀 — 銀から端へ出る

    1五銀で取り返します。銀香交換になっても香を走らせる狙いです。

  21. △同香 — 後手の香が銀を取る

    後手の香が1五銀を取りました。次に先手が1九香で取り返すと、香を持ち駒にできます。その持ち香を攻めに使うところまでを一組で読みます。

  22. ▲同香 — 香で取り返す

    1五香とします。駒損なので、持ち香を働かせて攻めをつなぐ必要があります。

  23. △4七角成 — 後手も馬を作る

    後手は4七歩を取って成ります。お互いに攻めがあり、速さを比べる局面です。

  24. ▲1九香打 — 香を重ねる

    持ち香を1九へ打ちます。前の香が進んだあとも後ろの香が支える形です。

  25. △1三歩打 — 後手は歩で受ける

    1三歩打で香を止めます。先手は歩の裏へ打つ手を用意しています。

  26. ▲1二歩打 — 歩を裏側へ打つ

    1二歩打で成りを狙います。角交換、棒銀、香を重ねる攻めという流れを覚えましょう。

    この変化の振り返り次は1一歩成で端に拠点を作る狙いです。ただし、先手は銀を香と交換しており、後手には4七馬もあります。端の攻めの速さと、馬による自陣への攻めを比べて次の手を選びます。

脇システム・後手から角交換

後手からすぐ角交換された形です。銀が4六へ出る効果と、6一角から金の連結を崩す進行例を学びます。

この手順を盤面で確認する
手順と一手ごとの解説

27手目の開始局面からの手順です。盤面では初形に戻して出だしも確認できます。

  1. △同角 — 後手が先に角を取る

    後手から4六角を取る分岐です。先手は3七銀で取り返せるため、角交換が攻め銀を4六へ進める一手にもなります。先手から6四角と交換する形との違いです。

  2. ▲同銀 — 銀を前に進めながら取る

    4六銀で角を取ります。角交換の一往復が、先手の銀の進出にもなりました。

  3. △4三金右 — 後手が囲いを整える

    4三金で金矢倉を目指します。先手も玉の入城を優先します。

  4. ▲7九玉 — 玉を寄せる

    持ち角のある局面なので、玉を囲ってから本格的に攻めます。

  5. △3一玉 — 後手玉も寄せる

    3一玉で囲いへ近づきます。先手は8八へ入ります。

  6. ▲8八玉 — 先手の入城

    金銀の内側へ玉を運びました。右銀はすでに4六で働いています。

  7. △2二玉 — 後手も入城する

    2二玉の矢倉になりました。先手は銀を3五へ進める準備をします。

  8. ▲2六歩 — 飛車先を進める

    2六歩から2五歩へ進め、2四の接点を作ります。

  9. △7三銀 — 後手の右銀を出す

    7三銀から6四へ使う進行です。先手は飛車先を伸ばします。

  10. ▲2五歩 — 2筋の仕掛けを準備する

    2四歩で相手の守りの銀へ接触できるようにします。

  11. △8五歩 — 後手の飛車先も伸びる

    後手も8筋の歩交換を見せます。先手は端を整えます。

  12. ▲1六歩 — 端歩を進める

    ここでは端を突き合ってから攻めます。角打ちの候補地も確認します。

  13. △1四歩 — 後手が端を受ける

    1四歩型です。先手は玉側にも余地を作ります。

  14. ▲9六歩 — 玉側の端を整える

    9六歩で9七を空けます。次に持ち角を使う構想へ移ります。

  15. △9四歩 — 後手も端を進める

    駒組みが整いました。盤上の銀だけでなく、手持ちの角を攻めに加えます。

  16. ▲6一角打 — 角を6一へ打つ

    6一角は5二を通して4三金をにらみます。すぐに金を取るのではなく、3二金の守りを動かす狙いです。

  17. △6四銀 — 後手は銀を中央へ

    後手が6四銀とした進行例です。先手は3筋から銀を進めます。

  18. ▲3五歩 — 銀に支えられた歩を突く

    4六銀が3五を支えています。歩を取らせて銀を五段目へ出します。

  19. △同歩 — 後手は歩で取る

    3五歩と応じます。先手は右銀で取り返します。

  20. ▲同銀 — 銀を前線へ出す

    3五銀が2四を支えます。角と銀を組み合わせた攻めです。

  21. △3四歩打 — 後手は歩で銀を追う

    3四歩打が銀に当たります。先手は2筋の歩を動かして応じます。

  22. ▲2四歩 — 銀取りに2筋をぶつける

    2四歩で守りへ迫ります。後手が銀を取れば、2三歩成から3二金を動かす手が狙いになります。

  23. △3五歩 — 後手が銀を取った場合

    ここでは銀を取る応手を並べます。先手の角の利きが攻めを支えます。

  24. ▲2三歩成 — 金を動かすために成る

    2三歩成で3二金に迫ります。金が2三へ取ると4三金への守りが外れます。この手は王手です。

  25. △同金 — 後手の金が取り返す

    3二金が2三へ移りました。6一角の利き上にある4三金が狙えます。

  26. ▲4三角成 — 守りが外れた金を取る

    4三金を取って馬を作りました。先手は3五で銀を渡す代わりに金を得ています。3二金が2三へ動いたため、4三金を守れなくなったのがこの取り方の条件です。

    この変化の振り返り金を取れたのは、後手が3五銀を取り、さらに2三のと金を金で取った場合です。得た金の使い道と4三馬の退路を考え、後手の持ち角による反撃にも備えます。銀を差し出せば常に金が取れるわけではありません。

藤井矢倉・片矢倉と脇システム

藤井矢倉は、飛車先を早く伸ばす工夫と早囲いを組み合わせる構想です。この教材では3七銀・4六角を作り、脇システムの角の向き合い方を取り入れます。玉を8八まで運ぶ金矢倉とは違い、6八・7八と運んで6八金の片矢倉へまとめる例を確認します。

この手順を盤面で確認する
手順と一手ごとの解説

28手目の開始局面からの手順です。盤面では初形に戻して出だしも確認できます。

  1. ▲6八玉 — 玉を二段目から運ぶ

    7八金を指していないので、6八〜7八の経路を使えます。

  2. △3一玉 — 後手玉は3一へ

    後手も入城へ向かいます。先手は7八で玉を止めます。

  3. ▲7八玉 — 玉は7八に置く

    8八へ入る一手を保留します。金を6八に寄せて、角打ちの隙を抑える片矢倉にします。

  4. △2二玉 — 後手は金矢倉へ

    後手は2二玉。双方の玉の位置に一段の違いがあることを確認しましょう。

  5. ▲6八金上 — 片矢倉にまとめる

    7八玉・6八金・6七金・7七銀の形です。藤井猛九段の構想で、端への一手などを早く指せる点を生かします。

    この変化の振り返り△4六角には▲同銀と取り返せ、右銀を前へ出せます。角交換を見送られたら2六銀などの活用を検討します。7八玉・6八金の片矢倉を保ち、節約した手を攻めや端の備えへ使う構想です。