振り飛車ミレニアム

振り飛車ミレニアムは、先手なら桂を3七へ跳ね、玉を2九に収める囲いです。銀を2八、金を3九・4八に配置し、玉を低く保ちながら桂や銀を攻めに使います。ここでは先手四間飛車の駒組みと居飛車穴熊への仕掛け、急戦には金無双で対応する指し分けを学びます。三間飛車などでも使われる囲いですが、本教材は四間飛車の進行例です。

振り飛車ミレニアム・対居飛車穴熊

37手目学習の開始局面
後手持ち駒手番
  • 持ち駒なし
先手持ち駒
  • 持ち駒なし
振り飛車ミレニアム・対居飛車穴熊▲4八金寄

4五歩と6四歩から飛車を通す

先手の振りミレ対後手の居飛車穴熊です。双方が囲った局面から、4五歩と6四歩を使う攻めの一例を学びます。桂を4五へ跳ね、角交換後に6筋へ飛車を進めます。桂を取られた後の駒損と飛車の働きまで確認します。

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四間飛車の受けとさばきを覚える

四間飛車を指しこなす本 1

藤井猛

河出書房新社 ・ 2000年刊

短い問いに答えながら、四間飛車の基本的な受け方と駒さばきを学びます。居飛車の急戦への対応を、盤面を見て繰り返し身につけたい方に向く定番の基本書です。

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ルールを覚えて最初の戦法を選ぶ方に

マンガでわかる四間飛車

将棋書籍編集部 編・藤井猛 監修

マイナビ出版 ・ 2025年刊

四間飛車の駒組み、攻め、寄せを順に学ぶ入門書。マンガと解説を行き来しながら、囲ってから戦う基本をつかめます。

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基本から具体的な課題局面へ進む方に

西田&杉本の四間飛車研究

西田拓也・杉本和陽

マイナビ出版 ・ 2026年刊

先手・後手の四間飛車を、急戦と持久戦に分けて検討。エルモ急戦、右四間飛車、居飛車穴熊やミレニアムへの対応を深めます。

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基本を覚えた先の研究に

現代振り飛車ってこういうこと 三間飛車・四間飛車編

青嶋未来・山本博志

マイナビ出版 ・ 2024年刊

三間飛車と四間飛車の注目局面を、棋士同士の対話を通して掘り下げます。候補手をどう比べ、どんな構想を描くかを知りたい方や、観戦を深く楽しみたい方に。

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四間飛車の考え方を深めたい方へ

四間飛車上達法

藤井猛

浅川書房 ・ 2017年刊

駒組みの小さな違いが、その後の戦いにどう影響するのかを学びます。手順の暗記から一歩進み、四間飛車らしい駒の働きや判断の基準を理解したい方に。

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後手四間飛車の研究を深めたい方に

後手四間飛車の真相

冨田誠也

マイナビ出版 ・ 2026年刊

後手番の四間飛車に絞った研究書。居飛車穴熊、ミレニアム、右銀急戦、右四間飛車への対応と、後手の9筋位取りを扱います。

振り飛車ミレニアムの解説

振り飛車ミレニアムは、先手なら桂を3七へ跳ね、玉を2九に収める囲いです。銀を2八、金を3九・4八に配置し、玉を低く保ちながら桂や銀を攻めに使います。ここでは先手四間飛車の駒組みと居飛車穴熊への仕掛け、急戦には金無双で対応する指し分けを学びます。三間飛車などでも使われる囲いですが、本教材は四間飛車の進行例です。

振り飛車ミレニアムの基本

先手の四間飛車で振り飛車ミレニアムに組む手順を学びます。後手の5二金右までの局面から、3六歩・2八銀を用意し、相手が持久戦を選ぶ一例を並べます。急戦なら囲い方を変える分岐も確認できます。

この手順を盤面で確認する
手順と一手ごとの解説

18手目の開始局面からの手順です。盤面では初形に戻して出だしも確認できます。

  1. ▲3六歩 — 桂を使う道を作る

    3六歩で3七を空けます。桂が3七へ跳ねれば、玉を2九へ入れる場所ができます。

  2. △5三銀 — 銀を5三へ進める

    後手の銀は6四へ出る急戦も、穴熊を支える持久戦も選べます。

  3. ▲2八銀 — 銀を2八へ使う

    玉ではなく銀を2八へ置きます。持久戦なら2九玉、急戦なら3八玉のまま金無双で応じる構想です。

  4. △3三角 — 角を上がる持久戦の例

    3三角で2二を空けます。ただしこの一手だけで穴熊が確定するわけではありません。

  5. ▲6七銀 — 左銀を6七へ進める

    6六歩を支え、次の5六銀を用意します。ここでは後手が4四歩と持久戦を選ぶ進行を見ます。

  6. △4四歩 — 角道を止める

    4四歩で角道を閉じます。先手は桂と玉の配置を進めます。

  7. ▲3七桂 — 桂を跳ねて2九を空ける

    3七桂は2五・4五へ跳ねる狙いを持ち、玉の入る2九も空けます。

  8. △4三金 — 5二の金を4三へ

    後手は金を4三へ出し、4四歩や5三銀を支えます。

  9. ▲6五歩 — 角道を開ける

    6五歩で7七角の道を通します。今は4四歩が間にあるため、角同士はまだ向かい合いません。

  10. △2二玉 — 穴熊へ向かう

    2二玉から1一への入城を目指します。

  11. ▲2九玉 — 玉を2九へ収める

    空いた桂の位置へ玉を入れます。1九に入る穴熊と違い、香を動かす必要はありません。

  12. △1二香 — 後手は香を上がる

    1二香で1一を空けます。こちらは居飛車側の穴熊の準備です。

  13. ▲4六歩 — 4筋を攻める準備

    4六歩と進め、4五歩の仕掛けを用意します。急戦でこの歩を突く場合とは条件が違います。

  14. △1一玉 — 後手玉が穴熊へ

    1一玉と隅に収まります。続く2二銀で守りを補います。

  15. ▲5六銀 — 銀を5六へ使う

    6七銀を5六へ進め、4五を銀で支えます。桂だけでなく銀も4筋の攻めに参加します。

  16. △2二銀 — 穴熊の銀を上がる

    2二銀で1一玉を守ります。先手は金を玉に近づけます。

  17. ▲3九金 — 4九の金を3九へ

    3九金が2八銀を支えます。玉の近くに金銀の連係を作ります。

  18. △3二金 — 後手も金を寄せる

    3二金で2二銀を支えます。互いの囲いができてきました。

  19. ▲4八金寄 — 5八の金を4八へ寄せる

    2九玉・2八銀・3九金・4八金の形です。桂は3七、攻めの銀は5六に置き、次は4筋の仕掛けを考えます。

    この変化の振り返り桂を3七へ使い、2九に玉を収めました。美濃とは銀と玉の配置が違います。次は4五歩から銀・桂を使う攻めを比較します。端歩の位置や相手の攻め方によって、同じ順に組めるとは限りません。

振り飛車ミレニアム・対居飛車穴熊

先手の振りミレ対後手の居飛車穴熊です。双方が囲った局面から、4五歩と6四歩を使う攻めの一例を学びます。桂を4五へ跳ね、角交換後に6筋へ飛車を進めます。桂を取られた後の駒損と飛車の働きまで確認します。

この手順を盤面で確認する
手順と一手ごとの解説

37手目の開始局面からの手順です。盤面では初形に戻して出だしも確認できます。

  1. △7四歩 — 7筋の反撃を準備する

    後手が7四歩と突く進行例です。先手は4五歩から4筋と6筋を使います。

  2. ▲4五歩 — 4五歩と仕掛ける

    4四歩に働きかけ、桂を4五へ跳ねる道を作ります。

  3. △同歩 — 歩を取る応手

    後手が4五歩を取る一例です。角を動かすなど、他の応手もあります。

  4. ▲6四歩 — 6筋も突き捨てる

    桂で取り返す前に6四歩と突きます。後手の6三歩を動かし、飛車の進路を開く準備です。

  5. △同歩 — 6筋の歩を取る

    6三歩が6四へ出ます。先手の飛車で取れる位置になりました。

  6. ▲4五桂 — 桂で4五歩を取る

    3七桂を4五へ跳ね、5三銀を狙います。角交換後に6筋へ飛車を出すのが一連の構想です。

  7. △7七角成 — 角交換で応じる

    3三角で7七角を取って成ります。互いの角が持ち駒になる展開です。

  8. ▲同桂 — 左桂で取り返す

    8九桂で馬を取ります。右桂は4五、左桂は7七で、それぞれ働きが違います。

  9. △4四銀 — 銀を4四へ出す

    後手は5三銀を逃がしながら4五桂を狙います。先手は桂を守るだけでなく飛車を進めます。

  10. ▲6四飛 — 飛車先を突破する

    6八飛で6四歩を取り、6一への成り込みを狙います。後手の4六角打ちは飛車取りですが、2九玉への王手にはなりません。

  11. △5五歩 — 後手も銀を狙う

    5五歩が5六銀に当たります。攻める側にも対応が必要です。

  12. ▲4七銀 — 銀を4七へ引く

    5六銀を逃がし、中央と玉の近くを補います。4五桂は後手の銀に取られる進行を受け入れます。

  13. △4五銀 — 桂を取られる

    後手の4四銀が4五桂を取ります。先手は桂を一枚失いました。駒損と飛車の働きを比べる局面です。

  14. ▲4六歩打 — 歩で銀を追う

    持ち歩を4六へ打ち、4五銀に当てます。後手には6三歩打で飛車を止める手もあり、銀を引く一手ではありません。

  15. △5四銀 — 銀を5四へ引く例

    銀を歩の利きから逃がす応手です。この場合は6筋が開いたままなので、先手は飛車を成れます。

  16. ▲6一飛成 — 桂と引き換えに飛車を成る

    6一飛成で竜を作りました。先手は桂損ですが、飛車を敵陣へ入れています。囲いの距離を生かして攻める一例として、損得と駒の働きを比べます。

    この変化の振り返り先手は桂を一枚失いましたが、6一に竜を作りました。これで勝ちと決まるわけではなく、互いの持ち角や後手の持ち桂にも注意が必要です。4六角が王手飛車にならない2九玉の位置も、攻めを選ぶ判断材料になります。

振り飛車ミレニアム・急戦には金無双

先手が2八銀とした局面です。後手が7四歩から右銀急戦を選ぶ場合は、3八玉のまま4八金と上がり、金無双で対応します。6五歩から角を交換し、6筋で飛車を使う一例を並べます。

この手順を盤面で確認する
手順と一手ごとの解説

21手目の開始局面からの手順です。盤面では初形に戻して出だしも確認できます。

  1. △7四歩 — 7筋の急戦を見せる

    7四歩で7五歩を用意します。玉を2九へ囲い切るより、先に攻めへの備えを考えます。

  2. ▲4八金上 — 金無双で迎える

    4九の金を4八へ上げ、3八玉・2八銀・4八金・5八金の形にします。桂はまだ2九に置きます。

  3. △7五歩 — 7五歩と仕掛ける

    後手が7筋から動きます。先手も駒組みを止めて対応します。

  4. ▲同歩 — 歩を取る

    7六歩で7五歩を取り、持ち歩を一枚得ます。

  5. △6四銀 — 右銀を6四へ出す

    5三銀を6四へ進め、7五歩を狙います。先手は角道を開いて6筋を使います。

  6. ▲6五歩 — 6五歩で角道を開く

    6六を空けて角交換を促します。後手銀が7五へ出たあとに6四歩を狙う準備でもあります。

  7. △7七角成 — 角を交換する

    後手が7七角を取って成ります。先手は銀ではなく桂で取り返します。

  8. ▲同桂 — 桂で取り返す

    8九桂を7七へ跳ね、7八銀を残します。互いに持ち角ができました。

  9. △7五銀 — 後手銀が7五へ

    銀で歩を取り、6四を空けます。先手は持ち角で5五を狙います。

  10. ▲3七角打 — 角を3七へ打つ

    3六歩で空いた3七を使います。角は4六を通って5五へ利きます。

  11. △5五角打 — 角を合わせる応手

    後手も5五角と打つ一例です。角交換後に歩が5五へ来ることを確認します。

  12. ▲同角 — 角を交換する

    3七角で5五角を取り、持ち角を得ます。

  13. △同歩 — 歩で取り返す

    5四歩が5五へ進みます。先手は7六への歩打ちで銀を動かします。

  14. ▲7六歩打 — 歩を打って銀を狙う

    7六歩は7五銀に当たります。6五歩からの6四歩も狙い、銀と歩の位置を動かします。

  15. △8六歩 — 飛車先を突き捨てる

    後手は銀を動かす前に8六歩と突きます。飛車を8筋へ出す準備です。

  16. ▲同歩 — 8筋の歩を取る

    8七歩で8六歩を取ります。先手玉は反対側にいますが、飛車の侵入には注意が必要です。

  17. △7六銀 — 銀で歩を取る

    7五銀が7六へ進みます。6四に銀が戻れないうちに6筋を開きます。

  18. ▲6四歩 — 6四歩と進める

    6三歩に働きかけ、6筋にいる飛車の進路を開こうとします。

  19. △同歩 — 歩で取り返す

    6三歩が6四へ進みます。先手は飛車でこの歩を取れます。

  20. ▲同飛 — 飛車を6四へ進める

    6八飛で歩を取り、6筋を突破します。6三・6二が空いているため、6一への成り込みを狙えます。

  21. △8六飛 — 後手の飛車も進出

    8二飛が8六歩を取ります。自分だけが攻める形ではなく、互いに飛車を使う展開です。

  22. ▲6一飛成 — 6一で飛車を成る

    飛車を敵陣へ入れました。囲いの完成に固執せず、金無双から角交換と6筋の反撃につなげた一例です。

    この変化の振り返り先手はミレニアムを完成させず、金無双のまま6筋へ飛車を通しました。後手も8六飛・7六銀と攻め駒を進めているため、竜を作れただけで勝ちではありません。囲う手と応戦する手の優先順位を比べる教材です。