上手三間飛車との攻防

上手が三間飛車へ振る香落ちを、下手の居飛車から学ぶ系統です。上手の左香がない1筋を攻めるのが基本ですが、飛車と角は残っているため反撃への備えが必要です。端のと金作りと竜の進入を狙いながら、上手の飛車の受けや歩による反発への対応を比較します。

△3七歩には銀を引いて守る

36手目学習の開始局面
上手持ち駒手番
  • 角1
  • 香1
  • 歩1
下手持ち駒
  • 角1
  • 歩4
△3七歩には銀を引いて守る▲2四龍

△3七歩には銀を引いて守る

2四竜に対して、上手が3七歩と打つ分岐です。竜で桂を取り、と金に狙われる銀を5九・6八へ逃がして囲いへ合流させます。

一手ずつ動かす
局面を移動
この局面から対局
← → キーでも操作できます
棋譜 押すとその局面に移動

広告・アフィリエイトリンクを含みます

【新装版】駒落ち定跡

駒落ちを体系的に学ぶ方に

【新装版】駒落ち定跡

所司和晴

マイナビ出版 ・ 2023年刊

八枚落ちから香落ちまで、下手の狙いと上手の応手をまとめた定跡書。二枚落ちや飛車落ちなどを引き比べて学べます。内容は2000年・2010年版と同じです。

上手三間飛車との攻防の解説

上手が三間飛車へ振る香落ちを、下手の居飛車から学ぶ系統です。上手の左香がない1筋を攻めるのが基本ですが、飛車と角は残っているため反撃への備えが必要です。端のと金作りと竜の進入を狙いながら、上手の飛車の受けや歩による反発への対応を比較します。

上手三間飛車・1筋からの攻防

上手が3二飛と回った局面です。下手は2五歩を先に決め、1筋の位を取って囲います。端から竜を作った後も、上手の飛車・角の反撃に対応する必要があります。

この手順を盤面で確認する
手順と一手ごとの解説

5手目の開始局面からの手順です。盤面では初形に戻して出だしも確認できます。

  1. ▲2五歩 — 2五歩を先に決める

    2四歩を見せて3三角を促します。1六歩を先にすると、3五歩・3四飛の組み方も生じます。

  2. △3三角 — 角で2筋を守る

    3三角は2四へ利き、飛車先交換を防ぎます。下手は香のない1筋を狙います。

  3. ▲1六歩 — 端歩を伸ばす

    1六歩から1五歩を目指します。上手に1一香がないので、下手の香が端の攻めに参加できます。

  4. △4二銀 — 銀を中央へ

    上手は4二銀で3三角を支えます。下手は端歩をさらに進めます。

  5. ▲1五歩 — 1筋の位を取る

    1五歩まで伸ばしました。囲いを作ってから1四歩と仕掛ける構想です。

  6. △6二玉 — 上手玉が6二へ

    1筋から遠い右辺へ玉を運びます。下手も4筋側から玉を離します。

  7. ▲4八銀 — 右銀を上げる

    4八銀で5七を支え、玉を左へ囲う準備をします。

  8. △7二玉 — 上手玉が7二へ

    さらに8二へ入る準備です。まだ7一銀と6一金は動いていません。

  9. ▲6八玉 — 下手玉を6八へ

    1筋で戦いを起こす前に居玉を避けます。5八金と合わせて舟囲いを作ります。

  10. △3五歩 — 3筋を伸ばす

    上手は3六歩から飛車を使う反撃を用意します。端を一方的には攻めさせません。

  11. ▲7八玉 — 玉を7八へ

    下手玉を左へ囲いました。右辺の攻め合いから玉を離します。

  12. △8二玉 — 上手玉が8二へ

    上手は玉を収めました。ただし金銀の連結はまだ完成していません。

  13. ▲5八金右 — 舟囲いの形

    5八金で玉と4八銀の近くを支えます。1四歩の仕掛けを考えられる形です。

  14. △5二金左 — 上手の左金が5二へ

    6一金はまだ7一銀に支えられていません。この配置のうちに端を動かします。

  15. ▲1四歩 — 1筋から仕掛ける

    1四歩を突き捨て、香を走らせる道を作ります。囲いを済ませたうえでの端攻めです。

  16. △同歩 — 上手が歩を取る

    1三歩が1四へ進みました。下手は香で取り返します。

  17. ▲同香 — 香を1四へ走らせる

    香が敵陣に近づきました。上手に香がないので、正面から取り返されることはありません。

  18. △3六歩 — 上手も3筋を突き捨てる

    3六歩で飛車を使う反撃です。下手はすぐ取らず、2筋にも歩をぶつけます。

  19. ▲2四歩 — 先に2四歩

    3六歩を取る前に2筋を突き捨てます。角を交換した後、竜で2四歩を取る形につながります。

  20. △同歩 — 上手が2四へ取る

    2三が空きました。下手は3六の歩を取って反撃に備えます。

  21. ▲3六歩 — 3筋の歩を取る

    3七歩で取りました。3筋に上手の歩がなくなり、飛車の動きにも注意が必要です。

  22. △1三歩打 — 香を歩で狙う

    1三歩打で香を追います。下手は香を敵陣で成り、桂を動かします。

  23. ▲同香成 — 香を成って歩を取る

    1三香成で敵陣に入りました。桂に取らせ、飛車を端へ回る順を用意します。

  24. △同桂 — 桂が香を取る

    上手が香を持ち駒にし、桂が1三へ来ました。下手は飛車を1筋へ回します。

  25. ▲1八飛 — 飛車を1八へ

    1三桂を狙います。桂が逃げる本筋と、上手が1二飛と受ける分岐があります。

  26. △2五桂 — 桂が2五へ跳ねる

    上手は桂を逃がし、3七への成り込みも狙います。下手は1三へ飛車を成れます。

  27. ▲1三飛成 — 飛車を成り込む

    香を渡して竜を作りました。ただし上手にも飛車と角があり、反撃を受け止める必要があります。

  28. △4五歩 — 上手が角道を開く

    4五歩で3三角の利きを通します。下手は角を交換し、竜を2四へ使います。

  29. ▲3三角成 — 角を交換する

    8八角で3三角を取りました。飛車で取り返されても、すぐ竜と飛車を交換する必要はありません。

  30. △同飛 — 飛車で取り返す

    上手の飛車が3三へ来ました。下手は2四歩を取ることで、桂も狙えます。

  31. ▲2四龍 — 竜で2四歩を取る

    2五桂取りです。竜を敵陣に残し、角交換で得た持ち角も使えるようにします。

  32. △3六飛 — 上手の飛車が歩を取る

    3六飛が3八への成り込みを狙います。代わりに3七歩を打つ分岐もあります。

  33. ▲2五龍 — 竜で桂を取る

    2五桂を取り、持ち駒にします。上手の飛車成りを許しても、この桂を攻めに使います。

  34. △3八飛成 — 上手も竜を作る

    3八竜が下手陣へ入りました。玉は7八なので、下手もと金作りを狙って攻めます。

  35. ▲3四歩打 — と金を作るための歩

    3四歩を打ち、3三歩成を用意します。持ち桂と成り駒を組み合わせる構想です。

  36. △2六歩打 — 2筋に歩を打つ

    上手は2七歩成を狙います。下手は金を狙う桂を打って攻めを続けます。

  37. ▲4四桂打 — 桂で5二金を狙う

    4四桂は5二金取りです。先ほど2五で取った桂を、攻めの手番を保って活用します。

  38. △6二金寄 — 金を6二へ逃がす

    上手は金を寄せて玉側を固めます。下手は桂を3二へ成ります。

  39. ▲3二桂成 — 桂を成り込ませる

    3二成桂が4二銀を狙います。3四歩も成れるため、攻め駒を増やせます。

  40. △4三銀 — 銀が4三へ逃げる

    4二銀が成桂の利きから離れました。下手は予定どおり歩を成ります。

  41. ▲3三歩成 — と金を作る

    3三歩成で、と金・成桂・竜の三枚が上手陣に入りました。と金を玉の方へ運びます。

  42. △5四銀 — 銀が5四へ出る

    上手は銀を中央へ逃がしました。下手は竜を一段目へ回ります。

  43. ▲2一龍 — 竜を2一へ

    2一竜で横利きを使います。3二成桂と3三とを支える攻めの形です。

  44. △2九龍 — 上手が桂を取る

    2九竜で下手の右桂を取りました。下手はと金を4二へ進め、攻めを続けます。

  45. ▲4二と — と金を玉へ近づける

    4二とから5二・5一方面への進出を狙います。上手の竜と持ち角による反撃を見ながら、竜・成桂・と金を協力させます。香を渡して竜を作るだけで終えず、その後のと金作りまで確認しましょう。

△1二飛には歩で攻めを広げる

1八飛に対して、上手が1二飛と回って受ける分岐です。下手は1四歩・1六飛と構え、2筋にも歩を打って攻める場所を増やします。

この手順を盤面で確認する
手順と一手ごとの解説

30手目の開始局面からの手順です。盤面では初形に戻して出だしも確認できます。

  1. △1二飛 — 飛車を端へ回して受ける

    上手が3二飛を1二へ回した分岐です。下手は桂を飛車で取る前に、歩を打って端を押さえます。

  2. ▲1四歩打 — 歩で1三桂を狙う

    1四歩打で桂を攻撃します。1筋に自分の歩がないため打てる手です。

  3. △2五桂 — 桂が2五へ逃げる

    上手は桂を逃がしました。下手は飛車を浮かせ、端と横の両方に使います。

  4. ▲1六飛 — 飛車を1六へ浮かす

    1四歩を支えつつ横に動けます。上手の飛車と正面から取り合わず、別の攻めを残します。

  5. △1一香打 — 取った香を打って守る

    上手は1一香で1二飛を後ろから支えます。下手は2筋へ歩を打ちます。

  6. ▲2三歩打 — 2筋へ攻めを広げる

    2三歩は2二歩成を狙います。続きは上手の角・飛車の受けに応じ、1筋の歩と2筋の歩を使い分けます。上手が端を飛車と香で守る分岐では、別の筋にも拠点を作るのが要点です。

△3七歩には銀を引いて守る

2四竜に対して、上手が3七歩と打つ分岐です。竜で桂を取り、と金に狙われる銀を5九・6八へ逃がして囲いへ合流させます。

この手順を盤面で確認する
手順と一手ごとの解説

36手目の開始局面からの手順です。盤面では初形に戻して出だしも確認できます。

  1. △3七歩打 — 歩打ちで反撃する

    3六飛の代わりに3七歩を打つ分岐です。下手は桂を取り、銀を安全に引く用意をします。

  2. ▲2五龍 — 竜で桂を取る

    2五桂を取りました。3七歩を桂で取る順とは違い、竜を働かせて持ち桂を得ます。

  3. △3八歩成 — 上手がと金を作る

    3八とが4八銀を狙います。下手は銀を5九へ逃がします。

  4. ▲5九銀 — 銀を5九へ引く

    5九銀なら6八へ進めます。と金の追跡をかわし、玉の近くで銀を守りに使う形です。

  5. △4九と — と金が4九へ寄る

    再び5九銀を狙います。下手は6八へ銀を上がり、金の守りの中へ入れます。

  6. ▲6八銀右 — 銀を囲いに合流させる

    右銀が6八へ入り、5八金に支えられます。と金から銀を逃がしつつ、下手は2五竜と持ち角・持ち桂を攻めに使えます。上手の歩打ちには銀の退路まで読んで対応しましょう。