嬉野流

嬉野流は、角道を開けずに左銀を6八・5七へ進め、7九へ引いた角と組み合わせて攻める戦法です。通常の居飛車で守りに使う左銀を、4六・3五から飛車先へ向かわせる点が特徴です。角を先に引く従来型と、銀を先に5七へ進める新嬉野流、8筋からの対策を比べます。

斜め棒銀・銀交換から飛車を引く

17手目学習の開始局面
後手持ち駒手番
  • 歩1
先手持ち駒
  • 持ち駒なし
斜め棒銀・銀交換から飛車を引く▲6九玉

歩で銀を追われる手との違い

先手側を学びます。左銀を5七・4六・3五へ使う斜め棒銀です。後手が5三銀と中央を整える場合に、角の支えを付けて2四で銀を交換し、飛車を2六へ引く進行を示します。

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嬉野流の解説

嬉野流は、角道を開けずに左銀を6八・5七へ進め、7九へ引いた角と組み合わせて攻める戦法です。通常の居飛車で守りに使う左銀を、4六・3五から飛車先へ向かわせる点が特徴です。角を先に引く従来型と、銀を先に5七へ進める新嬉野流、8筋からの対策を比べます。

嬉野流の基本・引き角と8八歩

先手側を学びます。6八銀・7九角とした従来型の嬉野流の局面です。8筋を低く受け、後手が飛車を引く進行で左銀を攻めに使う準備を整えます。

この手順を盤面で確認する
手順と一手ごとの解説

3手目の開始局面からの手順です。盤面では初形に戻して出だしも確認できます。

  1. △8四歩 — 後手が飛車先を進める

    後手が居飛車を選ぶ例です。先手は8筋を金と歩で受ける準備をします。

  2. ▲4八銀 — 右銀を上げる

    4八銀で中央を補います。嬉野流の攻めには、もう一枚の6八銀を5七・4六へ使う形があります。

  3. △8五歩 — 後手が飛車先を伸ばす

    8五歩で飛車先交換を目指します。先手は角を7九へ引いているので、次は▲7八金と上がり、8七を守る備えを作ります。

  4. ▲7八金 — 金で8筋を支える

    7八金が8七歩を守ります。飛車先を交換された後、歩を打って受けるときにも金が支えになります。

  5. △8六歩 — 後手が歩を交換する

    8六歩で飛車先の交換です。先手は取り返して持ち歩を得ます。

  6. ▲同歩 — 歩を取る

    8六歩と取ります。この歩を飛車で取られると、先手の8筋に歩がなくなります。交換後は得た歩を8七か8八へ打てます。

  7. △同飛 — 後手が飛車で取り返す

    8六飛が前へ出ました。先手は低く8八歩で受ける形を例に学びます。

  8. ▲8八歩打 — 歩を一段低く打つ

    8八歩打を7八金で支えます。相手に8八歩を打たれる場所を先に埋める一方、8六飛をすぐには追えない点もあります。

  9. △8二飛 — 後手が飛車を引く例

    後手が8二へ引いた場合です。飛車を8六に残す対策とは条件が違うので、この撤退を前提に攻めの準備を見ます。

  10. ▲2六歩 — 先手も飛車先を進める

    2六歩で2筋からの攻めを用意します。飛車は2筋に置いたまま、引き角と左銀を加える構想です。

  11. △4二銀 — 後手が銀を上げる

    4二銀から3三へ銀を使う例です。先手の2筋の歩に備えます。

  12. ▲2五歩 — 飛車先を伸ばす

    2五歩で2四への接点を作ります。ここだけで仕掛けず、角と銀が働く形を準備します。

  13. △3三銀 — 後手が銀で受ける

    3三銀が2四を守ります。先手は後で銀を3五へ運び、2四での交換を狙います。

  14. ▲6九玉 — 玉を一つ寄せる

    6九玉で居玉を避けます。堅い囲いではありませんが、3筋を突いた後の角の打ち込みを考えるうえで、玉の位置を変える意味があります。

    この変化の振り返り次は6八銀を5七・4六へ使い、7九角の支えで斜め棒銀を目指します。8八歩は相手の飛車を直接追わないため、後手が飛車を引かず横へ動く場合は対策の教材へ分岐します。8筋を受けたことと、中央の歩を銀で守れていることを分けて確認します。

斜め棒銀・銀交換から飛車を引く

先手側を学びます。左銀を5七・4六・3五へ使う斜め棒銀です。後手が5三銀と中央を整える場合に、角の支えを付けて2四で銀を交換し、飛車を2六へ引く進行を示します。

この手順を盤面で確認する
手順と一手ごとの解説

17手目の開始局面からの手順です。盤面では初形に戻して出だしも確認できます。

  1. △3二金 — 後手が金を上げる

    3二金で2筋を補います。先手は5七の歩を動かし、左銀の進路を開きます。

  2. ▲5六歩 — 左銀の進路を空ける

    5六歩で5七を空けます。角を働かせるには、6八銀を5七からさらに4六へ運ぶ必要があります。

  3. △3一角 — 後手が角を引く

    3一角と引く進行例です。先手は3筋の歩も使い、銀の進出先を作ります。

  4. ▲3六歩 — 3筋の歩交換を用意する

    3六歩から3五を狙います。桂を使うより先に、左銀を4六へ運ぶ形を見ます。

  5. △5四歩 — 後手が中央を整える

    5四歩で銀を5三へ使う余地を作ります。先手は左銀を前へ進めます。

  6. ▲5七銀左 — 左銀を5七へ使う

    5七銀左です。4八にも銀があるので、動かすのが6八の銀であることを確認してください。

  7. △6二銀 — 後手が右銀を上げる

    6二銀で中央を補う進行です。先手は5七銀を4六へ繰り出します。

  8. ▲4六銀 — 左銀を攻めに出す

    4六銀が3五へ利きます。銀が3五へ進むと、7九角からその銀を支える線も通ります。

  9. △4一玉 — 後手が玉を寄せる

    後手は4一玉とします。先手は3筋の歩交換から銀を前へ出せるかを考えます。

  10. ▲3五歩 — 銀の前で歩をぶつける

    3五歩で交換を求めます。4六銀の利きが3五にあるので、歩を取られても銀で取り返せます。

  11. △同歩 — 後手が歩を取る

    3五歩と取った進行です。先手は銀を3五へ使い、角と協力させます。

  12. ▲同銀 — 角に支えられた銀を出す

    3五銀を7九角が支えています。飛車の2筋と銀の3筋を結び付けて、2四での交換を狙います。

  13. △5三銀 — 後手が中央の銀を進める

    後手が5三銀と上がる進行を示します。3四歩打で3五銀を追われた場合は、4六銀と引くなど銀を守り、ここからの2四歩をそのまま指してはいけません。

  14. ▲2四歩 — 2筋から交換を求める

    2四歩で銀交換の接点を作ります。これは角・銀・飛車をそろえてきたことを生かす仕掛けです。

  15. △同歩 — 後手が2筋の歩を取る

    2四歩と取った場合です。先手は3五銀で取り返し、銀交換に進めます。

  16. ▲同銀 — 銀を2四へ進める

    2四銀も7九角に支えられています。後手の3三銀との交換を求める手です。

  17. △同銀 — 後手が銀を取る

    後手は2四銀で取りました。先手は飛車で取り返し、持ち銀を得ます。

  18. ▲同飛 — 飛車で取り返す

    2四飛で銀を取り、双方が銀を持ち駒にしました。後手の次の歩打ちを見て飛車を引きます。

  19. △2三歩打 — 後手が飛車を追う

    2三歩を打って飛車に当てます。先手は2六へ引き、持ち銀を使う方針を考えます。

  20. ▲2六飛 — 飛車を2六へ引く

    2三歩で追われた飛車を2六へ引きます。双方が銀を持ち駒にしたので、飛車の退路と銀打ちへの備えを考えます。

    この変化の振り返り双方が銀を持ち駒にし、先手の飛車は2六へ引きました。次は玉を整えるか、持ち銀を使って攻めを続けるかを考えます。3五銀を歩で追われる形では、先に銀を守る必要があります。

新嬉野流・銀を先に5七へ

先手側を学びます。角引きを保留して5六歩・5七銀を優先した新嬉野流の局面です。8筋の交換には8七歩で飛車に当てる一例を学びます。

この手順を盤面で確認する
手順と一手ごとの解説

5手目の開始局面からの手順です。盤面では初形に戻して出だしも確認できます。

  1. △3二金 — 後手が金を上げる

    3二金で2筋を補います。先手は8筋の受けに金を使います。

  2. ▲7八金 — 金で飛車先に備える

    7八金で8七歩を支えます。角を引く場所を決める前に、金銀の配置を整えています。

  3. △8五歩 — 後手が飛車先を伸ばす

    8五歩と来ました。ここでは先手が7九角と引く進行を選びます。

  4. ▲7九角 — 相手の形を見て角を引く

    7九角としました。初手から角引きを固定する形と違い、先に5七銀を入れてあります。

  5. △8六歩 — 後手が歩を交換する

    8六歩と交換を求めます。先手は交換後に8七へ歩を打って、飛車に当てる受けを選べます。

  6. ▲同歩 — 歩を取り返す

    8六歩で持ち歩を得ます。次に飛車が来たら8七歩で受けます。

  7. △同飛 — 後手が飛車で取る

    8六飛が前へ出ました。ここで一段低い8八歩ではなく、8七歩を打ちます。

  8. ▲8七歩打 — 歩を飛車に当てて受ける

    8七歩打は7八金に守られ、8六飛に当たります。後手が飛車を六段目に残し、横歩を狙う余地を減らします。

  9. △8二飛 — 後手が飛車を引く例

    後手が8二へ引いた進行です。先手は玉と右銀を整える余裕ができます。

  10. ▲6九玉 — 玉を寄せる

    6九玉で居玉を避けます。8七歩は飛車に当てられる一方、今後の棒銀などの攻めでは接点にもなります。

  11. △4二銀 — 後手が左銀を上げる

    4二銀で中央を整える一例です。先手は右銀も使える形にします。

  12. ▲4八銀上 — 右銀も使う準備

    4八銀で中央を補います。左銀を先に5七へ置くことと、8七歩で受けることが、従来型との比較点です。従来型の6八銀では5六歩に利きません。銀を5七へ先に上げたことで、後手の飛車が横から歩を取る場合の取り返しを用意しています。

    この変化の振り返り次は5七銀を4六へ使う攻めと、2筋の歩を伸ばす準備を比較します。銀が5七にいる間は5六歩を守れますが、銀が動くとその支えは外れます。8七歩で飛車を追った効果と中央の守りを分け、従来型への飛車の横移動が成立する条件を確認します。

対策・4四角と飛車の横移動

後手側を学びます。先手が角引きと8八歩を選び、5六歩の支えが間に合わない場合の対策です。4四角と飛車の横移動を組み合わせ、先手の銀の位置の重要性を確認します。

この手順を盤面で確認する
手順と一手ごとの解説

7手目の開始局面からの手順です。盤面では初形に戻して出だしも確認できます。

  1. △3二金 — 後手が金を整える

    8筋の交換を急がず、3二金で2筋に備える進行です。次に角を4四へ使う構想があります。

  2. ▲2六歩 — 先手が飛車先を進める

    先手は2六歩とします。この歩を突いたことで、後で飛車を2六に置かれる接点もできます。

  3. △4四角 — 角を飛車の横移動に備える

    4四角は3五を通して2六を支えます。後手の飛車が六段目に回ったとき、この角の利きが役立ちます。

  4. ▲5六歩 — 先手が銀の道を空ける

    5六歩で銀の進路を作ったところです。まだ5七銀が入っておらず、この歩を横から取られる可能性があります。

  5. △8六歩 — 飛車先を交換する

    8六歩で飛車先を交換し、飛車を六段目へ出す準備をします。

  6. ▲同歩 — 先手が歩を取る

    先手は8六歩と取ります。後手は飛車で取り返して横移動に備えます。

  7. △同飛 — 飛車を六段目へ出す

    8六飛から5六までの横の通路が空いています。先手が低く受けた場合、5六歩を狙えます。

  8. ▲8八歩打 — 先手が低く受ける例

    8八歩打は8六飛に当たっていません。先手が8七歩で飛車を追う新型とは、後手の選択肢が変わります。

  9. △5六飛 — 支えのない中央の歩を取る

    5六飛で歩を取りました。先手の銀が5七にいれば銀で取り返される場所ですが、ここでは6八に残っています。この手は王手です。

  10. ▲6九玉 — 玉を逃げて王手を防ぐ

    5六飛の王手に対し、5九玉を6九へ逃がします。単なる囲いの手ではなく、王手への応手です。

  11. △2六飛 — 角に支えられた飛車をぶつける

    2六飛で歩を取り、2八飛に当てます。4四角が2六を守るので、飛車を取られても角で取り返せます。8八歩型に対する具体的な対策の一例です。

    この変化の振り返り次は先手が2八飛を逃がすか交換するかを見ます。4四角が2六飛を守るため交換には取り返せますが、先手が応じるとは限りません。銀が5七で5六歩を守る新嬉野流なら途中の歩取りが変わるので、同じ対策を機械的に使わず銀の位置を見ます。