早繰り銀

早繰り銀は、先手の右銀を▲3七銀・▲4六銀と斜めに繰り出し、▲3五歩から銀を前へ使う攻めです。5六へ腰掛ける形よりも3筋の接点を早く作り、そこから2筋の飛車先へ働きかけます。後手の3三銀と3三歩では受け方が違うため、同じ銀の進出を決めつけずに比較します。

早繰り銀・歩だけで受けると

31手目学習の開始局面
後手持ち駒手番
  • 2
先手持ち駒
  • 2
早繰り銀・歩だけで受けると▲同銀

3三銀がいない場合

後手が△3三銀を指さず△4四歩とした場合を比べます。2四へ出た銀を歩で追うだけでは、2三で銀を捨てる攻めが生じます。

一手ずつ動かす
局面を移動
この局面から対局
← → キーでも操作できます
棋譜 押すとその局面に移動

広告・アフィリエイトリンクを含みます

楽天市場の書影

相掛かりの基本と飛車先保留を学ぶ

相掛かりの新常識

中座真

マイナビ出版 ・ 2018年刊

従来の相掛かりから、飛車先の歩交換を急がない指し方へと理解をつなげます。▲5八玉型・▲6八玉型の違いを知り、自分の指したい形を探す入口に。

楽天市場の書影

現代の構想を知りたい方に

現代相居飛車ってこういうこと 矢倉・雁木・相掛かり編

斎藤明日斗・岡部怜央

マイナビ出版 ・ 2025年刊

急戦矢倉、矢倉対雁木、相雁木、現代相掛かりのテーマ局面を解説。2人の棋士の対話から、駒組みや仕掛けの考え方を学ぶ本です。

楽天市場の書影

ひねり飛車を使ってみたい方へ

現代相掛かりの切り札 明日斗流ひねり飛車戦法

斎藤明日斗

マイナビ出版 ・ 2023年刊

相掛かりから玉を囲い、飛車を大きく転回するひねり飛車を学びます。基本の駒組みと相手の対策を押さえ、攻めの方針を持って指したい方に。

楽天市場の書影

▲5八玉型を得意にしたい方へ

本田奎の相掛かり研究

本田奎

マイナビ出版 ・ 2020年刊

▲5八玉型を軸に、後手の玉・飛車の配置に応じた指し方を詳しく検討。相掛かりをすでに指していて、基本形からの研究をもう一段深めたい方に。

楽天市場の書影

▲6八玉型の攻めを学びたい方へ

相掛かり▲6八玉型 徹底ガイド

飯島栄治

マイナビ出版 ・ 2019年刊

飛車先を保留する意味から、▲6八玉型の駒組みと仕掛けまでを追います。▲5八玉型と比べて、より積極的に動く選択肢を持ちたい相掛かり党に。

早繰り銀の解説

早繰り銀は、先手の右銀を▲3七銀・▲4六銀と斜めに繰り出し、▲3五歩から銀を前へ使う攻めです。5六へ腰掛ける形よりも3筋の接点を早く作り、そこから2筋の飛車先へ働きかけます。後手の3三銀と3三歩では受け方が違うため、同じ銀の進出を決めつけずに比較します。

早繰り銀

▲4六銀まで進めた局面です。3筋の歩を交換し、銀を3五から2四へ使って飛車先を通す一例を学びます。後手が3三銀と受ける場合と、歩だけで受ける場合を比べましょう。

この手順を盤面で確認する
手順と一手ごとの解説

27手目の開始局面からの手順です。盤面では初形に戻して出だしも確認できます。

  1. △4二銀 — 後手は銀を整える

    後手が左銀を4二へ使う進行です。先手は3筋で歩を交換できるか、3五への銀の利きを確認します。

  2. ▲3五歩 — 銀の前で歩を交換する

    3五の歩交換を狙います。銀が4六にいるので、後手に歩で取られても銀で取り返せます。

  3. △同歩 — 歩を取り込む一例

    後手が3五の歩を取った局面です。先手は、あらかじめ進めた銀を使って歩を取ります。

  4. ▲同銀 — 銀で前線へ出る

    銀が3五に出ました。早繰り銀は、3七〜4六〜3五という経路と3筋の歩交換を結び付けて覚えましょう。

  5. △3三銀 — 銀で2筋を支える

    後手は3三銀で2四を守ります。先手は2筋に歩を合わせ、銀交換から飛車を前へ出す順を選びます。

  6. ▲2四歩打 — 2筋に歩を合わせる

    持ち歩を2四へ打ちます。3五銀と2六飛の2枚が2四へ働いている点を確認しましょう。

  7. △同歩 — 合わせた歩を取る

    後手が2四の歩を取った変化です。先手はまず銀で取り返して、3三銀との交換を狙います。

  8. ▲同銀 — 銀から進める

    銀で2四の歩を取ります。後手が銀を取れば、後ろの飛車で取り返せます。

  9. △同銀 — 銀交換に応じる

    後手は3三銀で2四銀を取ります。守りの銀が2筋へ移ったので、先手の飛車が進む道が開きます。

  10. ▲同飛 — 飛車で取り返す

    銀交換のあと、飛車が2四へ出ました。両者に銀の持ち駒が生じ、角道も開いています。

  11. △8八角成 — 角交換で形を変える

    後手は8八の角を取ります。先手は馬を取り返し、相手が持ち角を得たことを意識して飛車を引きます。

  12. ▲同銀 — 馬を取り返す

    左銀で馬を取り、双方が角を持つ形になりました。2四飛はまだ敵陣に近いため、歩を打たれた後の引き場所も必要です。

  13. △2三歩打 — 歩で飛車を追う

    後手は2三に歩を打ち、次の△2四歩を見せます。先手は浮き飛車にこだわらず自陣へ引けます。

  14. ▲2八飛 — 飛車を安全な位置へ戻す

    2八飛と戻りました。この手順では銀同士と角同士を交換しています。双方の持ち銀・持ち角による打ち込みに備え、玉と飛車の配置を整えます。

    この変化の振り返り次は持ち銀と持ち角を、相手の囲いの隙に合わせて使います。3三銀で受けられた結果は銀同士と角同士の交換で、突破を約束するものではありません。後手も同じ種類の駒を持つため、5八玉周辺の打ち込みを確認してから仕掛けます。

早繰り銀・歩だけで受けると

後手が△3三銀を指さず△4四歩とした場合を比べます。2四へ出た銀を歩で追うだけでは、2三で銀を捨てる攻めが生じます。

この手順を盤面で確認する
手順と一手ごとの解説

31手目の開始局面からの手順です。盤面では初形に戻して出だしも確認できます。

  1. △4四歩 — 銀以外の手を選ぶ

    後手は角道を止めました。3三銀がいないので、先手は2筋に歩を合わせて銀を進めます。

  2. ▲2四歩打 — 銀と飛車で2四を狙う

    2四へ歩を合わせます。後手が取ると、3五銀を2四へ出せます。

  3. △同歩 — 歩を取る

    後手の2三歩が2四へ進みました。先手は銀で取って飛車の前に攻め駒を置きます。

  4. ▲同銀 — 銀が2四へ進む

    銀で歩を取りました。ここで歩を打って追うだけでは、2三へ銀を捨てる手があります。

  5. △2三歩打 — 歩だけでは止まらない

    後手が2三へ歩を打った変化です。2四銀を追っていますが、先手は銀を前へ進められます。

  6. ▲同銀成 — 銀を捨てて金を誘う

    2三の歩を取りながら銀を成ります。後手の金に取らせ、飛車の進路へ金を引き出します。

  7. △同金 — 金で成銀を取る

    後手は金で取りました。3二が空き、2三の金を先手の飛車が取れます。

  8. ▲同飛成 — 金を取りながら飛車を成る

    先手は銀を渡す代わりに金と歩を取り、龍を作りました。歩だけで銀を追う受けが利かない理由を、交換後の局面で確かめましょう。

    この変化の振り返り次は持ち金を2三龍と協力させるか、自陣の補強へ使うかを選びます。後手は銀を持つので、龍を追う手や5八玉への攻めを読みます。3三銀がいる基本分岐なら同じ金取りにはならず、銀交換後の戦いへ進みます。